全日本実業団トラックに引き続いて、全日本実業団ロードが開催されました。レース会場は、明石から内陸へ移動すること約40km、兵庫県加東郡滝野町の播磨中央公園。公園内の周遊道路を利用した特設コースは、カーブとアップダウンが連続しますが、標高差に乏しく、勾配がきつい箇所もないため、逃げが決まりにくそうなコースです。
　レース当日は、台風の影響なのか、猛烈な蒸し暑さに見舞われました。沿道の木立の中に立っていると、木々は和風な広葉樹なのに、まるで東南アジアかアマゾンの密林にいるんじゃないかと思えてくるほど。
　男子ＢＲ−２、ＢＲ−１カテゴリーのレース終了後、14時40分に、女子レースは男子ＢＲ−３と同時スタートしました。

●先に走りだした男子ＢＲ−３の集団との混走を出来るだけ避けるため、スタートはローリング方式。１周目は先導オートバイが速度を調整しながらのパレード走行

●２周目からレース開始。パリンヤが集団の先頭を積極的に引き始めます

●３周目、中山朋子選手（ラバネロ）が動きますが、

●決定的な逃げではないと見たのか、集団は落ち着いたまま

●坂はそれほどきつくないというものの、混走のＢＲ−３と区別するためのヘルメットカバーが通気口をふさぎ、汗がそのままどっと顔に流れ落ちる

●中山選手がエスケープした坂から3kmほどの地点、逃げはすぐに吸収された模様で、再びパリンヤが先頭で姿を見せます

●「ある疾病」に応急処置が効いたのか、昨日よりはずっと集中できている様子

●４周目、パリンヤは西加南子選手（ラバネロ）と二人でエスケープ。メンバーからいって、これでレースはほぼ決まりと思われたのですが…

●緩やかな坂の連続では充分に差を広げることができず、下りで集団に吸収されてしまったそうです。５周目、それでも集団の先頭で目立っているのはパリンヤ

●６周回終了時点で、女子の先頭集団は６、７人に絞られました（ヘルメットカバーのないライダーは混走のＢＲ−３の選手）

●パリンヤ、ゴールスプリントを覚悟した監督から「要領はポイントレースと同じだぞ」と念を押されつつ最終周回に突入

●予想どおり、勝負は４人の選手のゴールスプリントで決着。今年の全日本実業団女子ロードチャンプは西選手

●「あ゛〜、やられたっ」パリンヤ４位

●撮影中、集団の先頭にいる姿ばかり目についたパリンヤ。「７周中、４周分くらいは先頭引いてた」（本人談）。最後の最後でヒョイヒョイヒョイと差された心中を察してくれた小野山選手に思わず、ぶちゅっ

●「沖選手と渡りあえるようになるには、今日のようなレース、一人で逃げ切るか、たとえ全周回引きまくったって勝てるようにならないと」と、気を取り直してクールダウン。しかし、今回は「ある疾病」ショックやら蒸し暑さやら重なって、へとへと

　※出走＝20名、完走＝16名。マスドスタートのロードレースでは、上記のような結果の場合、１〜３位くらいまで通常は同タイムとして扱われると思われますが、タイム差は公式リザルトに従いました。